2019年6月25日(火)
ドミニカ共和国で、アメリカ人観光客が、
相次いで死亡している件で、
2018年6月以降、10人目の死亡が確認されました。
このアメリカ人の不審死について、
ここ1年の間に、10人も続いては、何かあるのでは?
と、考える方もいるはずです。
このページでは、
ドミニカ共和国で、アメリカ人の不審死が相次いでいる事件について、
詳しくお伝えしていきます。
米国人観光客の不審死についての概要
ドミニカ共和国では、2018年6月以降、
アメリカ人観光客が、相次いで死亡しています。
2019年6月20日に死亡した男性で、10人目となりました。
1年間での死亡者数は10人
先述のとおり、
1年間での死亡者数は、10人目が確認されています。
10人を時系列で追ってみます。
●2018年6月
『イヴェット・モニーク・スポート』さん(51)
プンタカナの『バイーア プリンシぺ』で心臓発作を起こして死亡。
彼女は、ミニバーを使用していたと言います。
死亡した女性の家族(姉妹)は、納得しておらず、次のように話しています。
「何か裏があるはず」
●2018年夏
メリーランド州在住の男性『デヴィッド・ハリソン』さん(45)は、
プンタカナの『ハードロック・ホテル』に滞在中に、
心臓発作と肺水腫で死亡しました。
『デヴィッド・ハリソン』さんは妻と、12歳の息子とともに、
結婚記念日を祝うために、同地を訪れていました。
彼の妻は、
「夫の死で私の人生がいかに変わったか言葉では言い表せない」
と、答えています。
●2019年4月
カリフォルニア州から訪れた男性、『ロバート・ベル・ウォレス』さん(67)は、
プンタカナにある『ハードロック ホテル』で、
ミニバーのスコッチを飲んだ直後、不調を訴えました。
彼は、地元の病院で、3日後に死亡しています。
故ウォレスさんの姪である、『クロエ・アーノルド』さんは、
次のように語っています。
「ものすごく具合が悪くなって、その後すぐに血尿や血便が出ました」
●2019年4月
ABCの番組、『シャーク・タンク』の出演者『バーバラ・コーコラン』さんのお兄さんが、
2019年4月に、ドミニカ共和国で、心臓発作で亡くなったと発表。
『バーバラ・コーコラン』さんによると、
兄は心臓の持病を抱えていて「家族は自然死だと考えてます」
と、述べています。
●2019年5月25日
ペンシルベニア州の心理療法士『ミランダ・シュアップ・ウェルナー』さん(41)が、
サンペドロ・デ・マコニス街にあるホテル、
『ラグジュリー バイーア プリンシぺ・ブーゲンビル』の客室で、
死んでいるのが、発見されました。
死因は、心臓発作とされています。
CNNの取材によると、
報告書には、彼女には心臓疾患の病歴があると夫の証言が記されていた。
また、彼女の肺には水が溜まっていたこと、呼吸不全を起こしていたこと
などが、明らかになっています。
●2019年5月30日
メリーランド州のカップル、
『エドワード・ナサニエル・ホームズ』さん(63)と、
『シンシア・アン・デイ』さん(49)の二人が、
『バイア・プリンシペ・ラ・ロマーナ』の、客室で死んでいるのを、
同リゾートの従業員が発見しました。
二人は、婚約を祝っていたといいます。
●2019年6月10日
ニューヨーク州スタテンアイランドの『レイラ・コックス』さん(53)が、
プンタカナの『エクセレンス リゾーツ』で、死んでいるのが発見されました。
死因は心臓発作と、ホテルが声明を出しています。
●2019年6月17日
CNN系列局のニュース12ロングアイランドによると、
ニューヨーク州ロングアイランドに住む『ビトリオ・カルーソ』さん(56)は、休暇中に呼吸困難に陥って死亡した。心臓発作を引き起こしていた可能性もある。
という。
ドミニカ国家警察によると、
カルーソさんが首都サントドミンゴの病院で呼吸器不全のため死亡したことを確認した。
カルーソさんは11日から治療を受けていた。
とのことです。
●2019年6月20日
『ホテル・テラ・リンダ』で、
『ジョセフ・アレン』さん(55)が、死んでいるのが発見されたと、
CNNが報じました。
彼はホテルの常連客でした。
ドミニカ共和国政府の職員によると、
初期の検視結果により死因は心臓発作と判明、
争った痕跡はなかった
とのことです。
死因は?
これら、10人の死亡例からは、
死因は、心臓発作が多いようです。
直前にミニバーで、お酒を飲んでいたことや、
部屋に殺虫剤が撒かれていて、
それらが、何かしらの要因になっていることも考えられます。
食中毒との関連は?
IWasPoisoned.comによると、ドミニカ共和国では、
2019年3月以降、観光客が食中毒の症状を訴えるケースが、
70件も上がっていたと言います。
そのうちの半数は、
プンタカナの『ハードロック・ホテル&カジノ』の宿泊客でした。
プンタカナのハードロックホテル&カジノでは
2019年6月23日、プンタカナのリゾートにある、
『ハードロックホテル&カジノ』が、
客室のミニバーにあるリカーディスペンサーを、撤去する
と、発表しました。
なお、この措置は、
独自の判断に基づくもので、
「同リゾート内で2人が死亡したことによるものではない」と、
強調しています。
ドミニカ共和国へのアメリカからの観光客数は?
ドミニカ共和国へは、毎年600万人以上の観光客が訪れていて、
そのうちの、アメリカ人は、270万人もいるようです。
それだけの、観光客がいるわけですから、ドミニカの環境省も、
黙って見過ごしているわけにはいきません。
ドミニカの環境相は?
ドミニカの観光相は、次のように発表しています。
「ドミニカが旅行者にとって安全なことにかわりはない」
と、強調しました。
しかし、いくら、ドミニカの環境相が、このように、協調しても、
実際に、10人が亡くなっているわけですから、
ドミニカへ訪れようとする、アメリカ人の方は不安になるでしょう。
そこで、FBIはドミニカの地元の捜査当局と連携して、
捜査を行っている模様です。
FBIの捜査も
FBI(米国連保捜査局)は、地元の捜査当局と協力して、捜査を行っています。
FBIは、
ドミニカ共和国で亡くなった、3人の観光客の死因に目を向けています。
FBIが捜査を開始する3人は、
ニューヨーク、ニュージャージーからの米国人だということです。
このように、直近の少なくとも3人の死亡については、
FBI(米連邦捜査局)が、地元の捜査当局に協力して、毒物検査を行っています。
こららの捜査により、次第に何が起きているのか、判明するでしょう。
ドミニカの治安について
ドミニカの治安について、日本の方も気になる人がいるでしょう。
ドミニカ共和国の治安は、どうなのでしょうか?
ドミニカの、国家警察が発表しているものによると、
2017年のドミニカ共和国における殺人事件の被害者数は1,561件であり、
2011年(最多)の2,517件を境に、年々減少しているようです。
また、2018年についても、前年を下回るものと見られていますが、
近年では、全般的に治安が悪化しています。
拳銃強盗やひったくり事件は、日本と比較(人口10万人あたりの発生率)して、
30倍以上発生しており、特にサントドミンゴ首都圏や、
サンティアゴ市などの都市部において頻発しています。
日本人の犯罪被害者は?
ドミニカ共和国における、日本人の犯罪被害者数は、
2016年、17年ともに5件で、2018年は、4件が報告されています。
その多くが路上強盗(ひったくり含む)になっています。
中には、拳銃強盗が家の中に押し入って、金品等を強奪されたものや、
夜間に高層階のアパートの窓から侵入されたケースもあります。
『強盗事件・ひったくり事件』については、
昼夜を問わず発生していますが、特に夜間は、注意が必要です。
在ドミニカ共和国日本国大使館からの注意
在ドミニカ共和国日本大使館からは、
次のような注意が出ています。
●ポイント
ホテルに滞在する場合には部屋の環境に十分注意し、異変を感じた際は素早く部屋から退出し、フロントに通報する等、早急に必要な対応をとるよう心がけてください。
●本文
今年5月末、ラ・ロマーナにあるリゾートホテルに滞在中の米国夫婦が意識を失った状態で発見され死亡が確認されました。その5日前には、同じリゾートホテルに滞在していた夫婦の内,妻が死亡しています。また、昨年6月には同ホテルを休暇で訪れていた米国人カップルが滞在中、部屋内で異臭を感じた後、体調を崩し休暇を途中で切り上げ帰国、
病院での検査結果で体内より殺虫剤の成分が検出されたとのことです。
死亡原因や異臭の発生源はいまだ特定されていませんが、ホテルに滞在する場合には部屋の環境に十分注意し、異変を感じた際は素早く部屋から退出し、フロントに相談する、または部屋の変更を申し出る等早急に必要な対応をとることを心がけてください。
さいごに
このページでは、
ドミニカ共和国で、
アメリカ人の不審死が相次いでいる事件について、
詳しくお伝えしました。
1年のうちにアメリカ人が10人も亡くなっていることは、
「一体何が起きているのだろう?」と、
気になる人がいるはずです。
FBI(米国連保捜査局)が、地元の捜査当局と協力して、捜査を行っていることもあり、
次第に判明する事でしょう。
今は、捜査の結果待ちになります。
ドミニカ共和国に行かれる方は、くれぐれも注意してください。
『在ドミニカ共和国日本国大使館』からの発表にもあるとおり、
ホテルに滞在する場合には部屋の環境に十分注意し、
異変を感じた際は素早く部屋から退出し、フロントに通報するなど、
早急に必要な対応をとるよう心がけてください。
さいごまで、お読みいただきありがとうございました。